登山愛好家にとって、信頼できる通信手段は冒険の成功に不可欠です。そこで注目されるのが格安SIMの存在。しかし、選択肢が豊富で何を基準に選べば良いのか迷うことも。
この記事では、登山をより快適に楽しむための格安SIMの選び方と、実際に使用して感じた使い心地の秘密を紐解いていきます。
山の中でも安心して使えるSIM選びのポイントを押さえ、あなたの登山ライフを格段にアップグレードさせましょう。
格安SIMと登山の相性を探る
格安SIMは登山愛好者にとって非常に魅力的な選択肢です。
登山中の通信費を抑えつつ、安定した通信環境を求める方には最適です。特に、山の中でも電波の届きやすい格安SIMのプランを選ぶことが重要です。
例えば、大手キャリアの回線をそのまま利用しているMNOの格安SIMなら、登山中も比較的安定した通信が期待できます。
また、登山時にはバッテリー消費も考慮する必要があり、データ使用量が少ない格安SIMは長時間の使用にも適しています。
さらに、万が一の事態に備えて、事前に地図や天気情報をダウンロードしておくこともおすすめです。
このように格安SIMは、コストパフォーマンスだけでなく、登山の安全性を高めるためにも役立つ選択肢と言えるでしょう。
山での通信:ドコモ、au、それとも他のキャリア?
登山中の通信問題は、多くのアウトドア愛好家が直面する課題です。頻繁に登山を楽しまれる方は、なるべくスマホの電波が入りやすいキャリアを選択するのがよいでしょう。
ひと昔前だと、ドコモが圧倒的に繋がりやすく、それは基地局の数が多いことが理由でした。しかし現在は、総務省の「令和4年度携帯電話及び全国BWAに係る 電波の利用状況調査」によると、NTTドコモが4Gだけでも約26万局あり、KDDIは約20万局、ソフトバンクは約17万局、楽天はそのわずか5分の1となっており、若干ドコモが多い状況です。
私生活で利用する分ではどのキャリアでも安定して利用することはできますが、山岳部の場合はキャリアによってカバーしていないことがあるので、よく行かれる場所は電波が入っているのかを事前に確認するのがおすすめです。
また、全国幅広いエリアで登山を楽しみたい場合は『デュアルSIM』に対応した端末を利用するのも方法のひとつです。
もし格安SIMを検討されている場合は
格安SIMの場合、独自の回線ではなく大手キャリアの回線を利用しているので山岳部でも利用することは可能です。
しかし、格安SIMは「MVNO」と「MNO」によって電波の繋がりやすさが変わってくるので注意が必要です。
MVNOの格安SIMは、大手キャリアから回線の一部を借りて提供しているため、利用できるエリアは広いですがよく使われる時間帯(昼・夜)は繋がりにくい傾向にあります。
一方、MNOの格安SIMは、大手キャリアの回線をそのまま利用しているので、MVNOの格安SIMに比べて繋がりやすく安定しています。
MNOの格安SIMに関しては別記事にてご紹介しているので、そちらをご参考にしてください。
登山時の安全対策:デュアルSIMの活用法
登山は自然を満喫できる素晴らしいアクティビティですが、安全対策は欠かせません。特に、山中での通信手段の確保は重要です。
そこで、デュアルSIMを活用することで、一つの端末に2つのキャリアの電波を切り替えて利用することが可能です。
デュアルSIMとは、2つのキャリア回線を契約して1つの端末で利用することをいいます。それぞれ別の電話番号を持ち、用途によってそれぞれの回線を切り替えて利用することができます。
それぞれの通信キャリアのSIMを併用することで、万が一の時に備えることができます。
例えば、普段使いはソフトバンク回線を利用しているが、登山する時はドコモ回線に切り替えて利用する。といった使い方ができます。
このようにデュアルSIMを使い分けることで、登山の安全性を高めることが可能になります。登山をより安全に、そして楽しくするために、デュアルSIMの活用を考えてみてはいかがでしょうか。
デュアルSIMの注意点
デュアルSIMを利用する場合は、以下のことにご注意ください。
① 月額料金がそれぞれ発生する
② バッテリーが消費しやすい
③ 対応しているスマホを使う
④ 端末によってはSDカードが使えない
① 月額料金がそれぞれ発生する
デュアルSIMは、2つの回線を契約して切り替えて使うため、当然それぞれに月額料金は発生します。2つとも大手キャリアで契約するとそこそこの金額になってしまいますが、格安SIMの場合は1,000円未満で利用できるプランが多いので、どのように使いたいのかを決めて契約するのがおすすめです。
<大手キャリアと格安SIMの組み合わせ>
データ量 | 月額料金 | |
ドコモ | 3GB~無制限 | 7,315円 |
LINEMO | 3GB | 990円 |
合計:8,305円 |
<どちらも格安SIMを利用>
データ量 | 月額料金 | |
ahamo | 20GB | 2,970円 |
LINEMO | 3GB | 990円 |
合計:3,960円 |
ahamoとLINEMOは、大手キャリアの回線をそのまま利用しているMNOの格安SIMなので、MVNOに比べて安定した通信環境で利用することができます。
また、それぞれにキャンペーンがあるのでさらにお得に利用することも可能です。
② バッテリーが消費しやすい
デュアルSIMを利用する場合、2回線それぞれが常に電波を探しているので、スマホのバッテリーを多く消費する可能性があります。
特に電波の悪い場所にいると、電波を受信しようとするので通常よりも多くの動作をしてしまい、それによって消費が若干早くなってしまいます。
登山の場合は、通常に比べて電波が入りずらい傾向にあるため普段に比べてバッテリーの消費が早く感じてしまう可能性もあります。
対策としては、
・画面を暗くする
・使用していないアプリの停止
・Wi-Fi/Bluetoothをオフ
など、スマホの設定で消費を少なくし、大容量のモバイルバッテリーを携帯するようにしましょう。
③ 対応しているスマホを使う
デュアルSIMを利用する際は、2枚のSIMカードに対応しているスマホ端末を利用する必要があります。
最新機種の場合はデュアルSIMに対応しているものが多いですが、数年前から利用している場合は対応していない可能性があるため、スマホを新しく買い替えなければいけないので、必ず契約をする前に対応している機種なのかを確認しましょう。
④ 端末によってはSDカードが使えない
デュアルSIMに対応している端末の中には、SDカードが入らないものもあります。
もしSDカードを利用したい場合は、カードスロットが3つ搭載された「トリプルスロットタイプ」の端末を選択しましょう。
まとめ
今回は「山の中でも安心して使えるSIM選びのポイント」についてご紹介いたしました。
登山は、綺麗な景色や達成感など、普段の生活では経験できないことを味わうことができますが、その反面、危険と隣り合わせの場所も多く存在します。
そこでスマホの繋がりやすさは重要なポイントのひとつと考えられます。登山のリスクを少しでも無くすために、これまでご紹介した「山の中でも安心して使えるSIM選び」のポイントを押さえ、あなたの登山ライフを格段にアップグレードさせましょう。